メガネウオ

meganeuo.jpg
標準和名:メガネウオ
学名:Uranoscopus bicinctus Temminck and Schlegel,1843
属:スズキ目ミシマオコゼ科ミシマオコゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:11.7Cm

特徴など:
南日本。~東インド諸島。水深100m以浅の砂礫底にすむ。30Cm程度。
普段は砂に潜り眼だけ出しているが、小魚が近づくと少し空いた口から下顎の突起物を出し入れさせゴカイの様に見せる。
眼玉が飛び出していて動くが、その為に眼の周りに窪みができ、それが眼鏡をかけているように見えるので、それが和名の由来ということだ。

刺身で美味しいが身が少ないよう。

ツバメウオ

tubameuo45.jpg
標準和名:ツバメウオ
学名:Platax teira (Forsskål,1775 )
属:スズキ目マンジュウダイ科ツバメウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:45Cm

特徴など:
釧路以南。インド・西太平洋域、紅海。沿岸の中層に群れてすむ。1mになる。
幼魚は本土では珍しいが成魚になると九州では100匹を越すほどの群れを浅海の中層で見かけることができるようだ。大きくなるにつれて形が変わる。幼魚のうちはブーメランのような姿で背鰭・腹鰭?部分が伸びているが成長するにつれ短く、丸くなるようだ。

人に慣れるようで、自然界での餌付けができるよう。

私は以前、磯釣りでこの魚が釣れた様子を見たことがある。大きく60~70Cmほどのものだったが随分手こずって、やっと上がりがっかりされていた。あまり美味しくないと言われていた。
しかし、夏場は臭みがある場合があるものの、新鮮で時期が良ければかなり美味しいようだ。

イトヒキサギ

itohikisagi17.jpg
標準和名:イトヒキサギ
学名:Gerres filamentosus Cuvier,1829
属:スズキ目クロサギ科クロサギ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:17Cm

特徴など:
南日本。~インド・西太平洋域。沿岸の砂底域、河口域にすむ。糸を引いているように長く伸びた背鰭第2棘が名の由来のよう。
体には楕円形の斑紋があることで、似ているホソイトヒキサギとの区別可能。

ヤマトイトヒキサギとの違いが微妙で、簡単には眼が小さいのがヤマト・・・。なんだとか。
きちんと区別できる記事を見つけたら、修正、もしくは紹介したい。

ヤセオコゼ

yaseokoze75.jpg
標準和名:ヤセオコゼ
学名:Minous pusillus Temminck and Schlegel,1844
属:カサゴ目オニオコゼ科ヒメオコゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:7.5Cm

特徴など:
駿河湾以南。~南シナ海。浅海の砂泥底にすむ。大きくても7~8Cm程度の小型の魚のよう。
背鰭の棘は柔らかく、また水中写真などを見たら体全体から毛のようなものに覆われて、ネズミのような雰囲気で底を動き回るのが可愛らしく、ダイバーやアクアリストには人気のよう。しかし動きまわるのは夜で、昼間は砂に潜っているそうだ。

鰭には毒があるようだ。

エイラクブカ

eirakubuka96.jpg
標準和名:エイラクブカ
学名:Hemitriakis japanica (Müller and Henle,1841 )
属:メジロザメ目ドチザメ科エイラクブカ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:96Cm

特徴など:
南日本、東シナ海。渤海、黄海、南シナ海北部。水深100m前後の大陸棚にすむ。1.2mほど。

写真の魚は「WEBさかな図鑑」では、シロザメとの違いが判りにくく、とりあえず「エイラクブカ」として登録されている個体の写真だ。
歯を見ると刃状であることと眼の位置で区別できるよう。腹面から眼は見えない。

見慣れるとシロザメに比べてスマートな印象で判るようだが、かなりの数を見ないと難しいかも。

ギンカガミ

ginkagami35.jpg
標準和名:ギンカガミ
学名:Mene maculata (Bloch and Schneider,1801 )
属:スズキ目ギンカガミ科ギンカガミ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:3.6Cm

特徴など:
日本。太平洋、インド洋。内湾などの沿岸浅所にすみ、ときに汽水域にはいる。熱帯性で日本には少ないが日向灘には多いという。写真の魚は3.6Cmで幼魚だが成魚でも形は変わらない。
平べったく独特な体形だ。25Cm程度に成長するよう。

干物にして美味しいそうだ。

クラカケトラギス

kurakaketoragisu20.jpg
標準和名:クラカケトラギス
学名:Parapercis sexfasciata (Temminck and Schlegel,1843 )
属:スズキ目トラギス科トラギス属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:20Cm

特徴など:
新潟県・千葉県以南で珊瑚礁海域をのぞく日本各地。朝鮮半島南部、台湾、ジャワ島南部。浅海から大陸棚砂泥底にまですむ。20Cm程度。
100mほどの深さから、キス釣りの外道として浅場でも釣れるよう。

名の由来は馬具の鞍掛けの模様に暗黒部分が似ているからだそうだ。

メゴチ

megoti19.jpg
標準和名:メゴチ
学名:Suggrundus meerdervoortii (Bleeker,1860 )
属:カサゴ目コチ科メゴチ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:19Cm

特徴など:
南日本、東シナ海。黄海。内湾から水深100mの砂泥底にすむ。成魚で25Cm程度の魚だが、40Cmほどまで成長するよう。
雄として成熟して繁殖に参加した後、雌に性転換して繁殖に参加する雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)型の魚。つまり大型は雌であることが多いそうだ。

ネズミゴチなどのネズッポ科の魚を、一般的に釣り人は「メゴチ」と呼ぶが、標準和名での「メゴチ」はこの魚で、マゴチ、イネゴチ、ワニゴチなどと同じ仲間だ。
第一背鰭の後半部が黒い、瞳孔にかかる虹彩の上の皮膜が丸っこいW字型であること、目の下から鰓蓋に伸びる隆起線上に4本以上の棘があることなどが特徴。

インドアイノコイワシ

indoainokoiwasi117.jpg
標準和名:インドアイノコイワシ
学名:Stolephorus indicus (Van Hasselt,1823 )
属:ニシン目アジ科インドアイノコイワシ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:11.7Cm

特徴など:
沖縄島。~東南アジア、サモア、紅海、アフリカ東岸。内湾性で河口付近の汽水域にも入る。

写真の魚は、「WEBさかな図鑑」上ではインドアイノコイワシ属の一種ということで決め手に欠けるが、日本国内ではこの種のみという文献から、この魚として登録されている。

情報が少ない魚で本土では珍しいと思われるが、加工品として海外から入荷してくるよう。

ミナミイケカツオ

minamiikekatuo38.jpg
標準和名:ミナミイケカツオ
学名:Scomberoides tol (Cuvier,1832 )
属:スズキ目アジ科イケカツオ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:3.8Cm

特徴など:
和歌山県以南。~インド・西太平洋域。沿岸浅所の表層にすむ。60Cmほどになる。写真の魚は幼魚サイズ。

成魚では楕円型の暗黒班が縦に1列5~8個並ぶ。近似種のイケカツオは2本並ぶ。またイケカツオの方が口が大きく、上顎後端は眼の後縁の下あたりに達する。ミナミイケカツオは瞳孔の後縁の下あたりという違い。
3Cm程度の幼魚のうちなら黒斑が黒目より大きいとミナミイケカツオ,黒目より小さいとイケカツオということで判断できるようだ。

シビレエイ

sibireei28.jpg
標準和名:シビレエイ
学名:Narke japonica (Temminck and Schlegel,1850 )
属:エイ目シビレエイ科シビレエイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:28Cm

特徴など:
日本、東シナ海。水深50mまでの沿岸の砂底にすむ。35Cm程度の魚。
部側方の胸鰭に空豆状の発電器官を持つ。この電気で小魚をしびれさせ捕食する。電圧は30~80ボルトで、命に別状はないが、不快である。一度放電させるとショックが弱まるので、つついて放電させてから扱う必要あり。危険な魚だ。

理科の教材として発電器官の観察に使用されるが、食用とはされない。

オオモンハタ

oomonnhata.jpg
標準和名:オオモンハタ
学名:Epinephelus areolatus (Forsskål,1775 )
属:スズキ目ハタ科マハタ属
宮崎地方名:?

撮影者:あらら
撮影場所:宮崎市
撮影日:2008年6月
写真の魚のサイズ:約30Cm

特徴など:
写真の魚は、宮崎市内の、ある魚料理店にて写させてもらったものだ。数日前に宮崎市の沖合で釣られたもの。この料理店は昼間は遊魚船・漁もされていて、活かされて店の水槽に持ち込まれている。

料理店のマスターも珍しい魚には興味があるようで、最近ではこの「ヌメリコ」が珍しく釣れたと言われていた。宮崎だと一般的にハタの幼魚の類を「ヌメリコ」と呼ぶが、マスターはきちんと図鑑で調べて「ホウセキハタ」ではないかと言われていた。
私も見てすぐに何とは答えられるほどの知識はないが、写真を撮らせて頂き、自宅に戻り調べた結果、「オオモンハタ」だと思われる。

写真から見てとれる特徴の1つに尾鰭の後縁に白い縁取りがあること。似ているホウセキハタはこれが無く、また尾鰭先の形が丸い。この魚ははっきりしないがほぼ直線だ。いずれも体には黄褐色~褐色の斑点が体全体に散りばめられているが、オオモンハタのほうが大柄な模様。
またホウセキハタは鰭全体がちょっと黄色っぽいという特徴もあるようだ。

オオモンハタは30Cm程度の大きさで一般的というか成魚のようなので、写真の魚が成魚と言えるのかも知れない。ただWeb検索すると40Cmほどのサイズもあるようだ。
oomonhata213.jpg撮影者:Umizaru  撮影場所:門川町
撮影日:2007年9月 写真の魚のサイズ:約21.3Cm

セミホウボウ

semihoubou55.jpg
標準和名:セミホウボウ
学名:Dactyloptena orientalis (Cuvier,1829 )
属:カサゴ目セミホウボウ科セミホウボウ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:5.5Cm

特徴など:
南日本。~ハワイ諸島、インド・西太平洋域。大陸棚砂泥底にすむ。38Cmほどになる。写真の魚は5.5Cmで、まだ若魚と言える。大きな胸鰭を広げて滑空するように泳ぐ。
セミホウボウのは頭部から竿のように長いトゲの後部に小さなヒレ(トゲ)がある。オキセミホウボウもあるがホシセミホウボウはない。尻ビレに黒い斑紋がある(オキセミホウボウはない)

身の味だが個性的とのこと。好き嫌いが分かれるよう。

ショウサイフグ

syousaihugu322.jpg
標準和名:ショウサイフグ
学名:Takifugu snyderi (Abe,1989 )
属:フグ目フグ科トラフグ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:32.2Cm

特徴など:
東北以南の各地。黄海~南シナ海。30Cm前後。
宮崎では専門にフグを狙う釣り(釣船など)はないが、東京湾・千葉県などでは狙われ、対象となるのがこのショウサイフグだ。身はトラフグより水気があると言われるが美味。

宮崎ではこの魚が数年前まで普通にストアーに売られ、中毒・死亡事件があって何がしかの規制が入ったと記憶する。私はその時にショウサイフグという名を初めて聞いた。大きくなり、食用として結構流通しているように聞くが、実はほとんど見たことがない。

mizorebudai28.jpg
標準和名:ミゾレブダイ
学名:Leptoscarus vaigiensis (Quoy and Gaimard,1825 )
属:スズキ目ブダイ科ミゾレブダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:28Cm

特徴など:
琉球列島。インド・太平洋域。珊瑚礁域の海草群落内にすむ。和歌山・高知県からの記録がある。35Cm程度になる。宮崎では珍しいかもしれない。

体高はブダイの仲間と思えないほど低いが咽頭歯や体節的形質はブダイ類と同様。ブダイ類は性転換による二次雄がいるのが特徴だが、この魚については雌・雄異体性が確認されている唯一のブダイ科の魚だそうだ。
つまり・・・・生まれた時から雄は雄。雌は雌ってことかな?哺乳類なら普通だけど魚の世界では珍しい部類かもしれない。

カエルアンコウ

kaeruankou155.jpg
標準和名:カエルアンコウ
学名:Antennarius striatus (Shaw,1974 )
属:アンコウ目カエルアンコウ科カエルアンコウ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:15.5Cm

特徴など:
南日本。東部太平洋をのぞく全世界の温帯・熱帯域。沿岸の水深200m以浅の砂底または砂泥底にすむ。16Cmほど。

カエルアンコウ科の魚は「エスカ」と呼ばれる小魚を寄せる「釣り竿と餌」のような突起が口の前にぶら下がっている。カエルアンコウはこのエスカが白っぽくゴカイ類を思わせるのが特徴。

「カエルアンコウ」と言う名はつい最近(2006年8月)和名の表現の変更が成されている。もともとは「イザリウオ」と呼ばれていた。この魚名を含む、確か20種ほどが変更されている。理由は差別用語と考えられているものを排除するためだ。、「オシ、バカ、テナシ、アシナシ、セムシ、イザリ、セッパリ、ミツクチ」などの表示がある魚達である。イザリというのは今や死語でもあるが、漢字で「躄」と書き、躄る(いざる)=座ったままで進む、膝や尻を地につけたまま進むの意味会いから足の不自由な方に対する差別用語のよう。

イダテンギンポ

idatenginpo6.jpg
標準和名:イダテンギンポ
学名:Omobranchus punctatus (Valenciennes,1836 )
属:スズキ目イソギンポ科ナベカ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:6Cm

特徴など:
東京湾~九州南部。北西太平洋とインド洋の熱帯域。岩礁性海岸、タイドプールにすむ。イソギンポの仲間はいずれも犬歯を持つので注意が必要。噛まれたら血が出ることもある。

イダテンとは「韋駄天」と書き、もともとは仏教に登場する仏神の1人で、捷疾鬼が仏舎利を奪って逃げ去った時、これを追って取り戻したという俗伝から、よく走る神として知られているそうだ。転じて、足の速い人のたとえにされ、「韋駄天走り」などといわれることから、この魚の由来は足が速い→すばしこいギンポということなのかも知れない。

コモンサカタザメ

komonsakatazame65.jpg
標準和名:コモンサカタザメ
学名:Rhinobatos hynnicephalus Richardson,1846
属:エイ目サカタザメ科サカタザメ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:65Cm

特徴など:
南日本。中国沿岸。沿岸浅所の砂泥底にすむ。成魚で70Cm程度のよう。

サメの名がつくがエイ目の魚。サカタザメとは吻が短く体表に斑紋があることで区別できる。
写真の魚は体表の斑紋が目立たないが「WEBさかな図鑑」にて同定を受けている。

九州では普通に食用にされるようで湯引きして美味しいようだ。九州でも有明海に多い種のよう。

ドロメ

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標準和名:ドロメ
学名:Chaenogobius gulosus (Guichenot,1882 )
属:スズキ目ハゼ科アゴハゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:4Cm

特徴など:
北海道~九州。朝鮮半島、渤海、黄海。岩礁性海岸の潮溜まりにすむ。15Cmほどになる。
潮溜りで日本全国で普通に多く見られる種のようだ。

アゴハゼと似るが胸鰭が無斑。尾鰭に白色の縁取りがあること。大きくなることで区別できるよう。

ドロメという名の由来が気になる。きちんとした情報が探し出せないが「泥の中からギョロッと目だけだしている様子から」というのが有力なようだ。つまり「泥目」。

ガンテンイトヨウジ

gantenisiyouji.jpg
標準和名:ガンテンイトヨウジ
学名:Hippichthys (Parasyngnathus) penicillus (Cantor,1849 )
属:トゲウオ目ヨウジウオ科カワヨウジ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:17.4Cm

特徴など:
紀伊半島~種子島。アラビア海、東部インド洋~西部大平洋。内湾の藻場や河川の汽水域にすむ。
この魚も情報が極めて少ないが、躯幹部の斑点があることと写真の通りの形状、南日本で見られることで区別できるようだ。

この状態で潮溜まりなどにいてもなかなか探しずらいと思うが、よく見たら発見できるのかも知れないし、多いか否かは定かでもないけど、こんな魚が居ると考えるだけで磯遊びが楽しくなりそうだ。

タネハゼ

tanehaze75_2.jpg
標準和名:タネハゼ
学名:Callogobius tanegasimae (Snyder,1908 )
属:スズキ目ハゼ科オキナワハゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:7.5Cm

特徴など:
三重県、和歌山県、高知県、宮崎県、鹿児島県~西表島。フィリピン。河口域の砂泥底にすむ。10Cmになる。
体形は細長く、尾鰭の先端が尖る。頭部に皮褶が発達し、ひげのように見える。若魚期と雌は体側に3~4本の明瞭な黒褐色の横帯があるが、雄は成長すると各鰭が伸び体色が黒ずんで体側の横帯は不明瞭となる。

干潟環境が必要な魚のようで、宮崎だと少ないと思われる。

カイユウセンニンフグ

kaiyuusenninhugu162.jpg
標準和名:カイユウセンニンフグ
学名:Lagocephalus suezensis Clarke and Gohar,1953
属:フグ目フグ科サバフグ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:16.2Cm

特徴など:
南日本太平洋側。インド・西太平洋域に生息。大きさが不明だが、写真のサイズ以上の情報をWEB上では見つけられない。あまり大きくならないのだと思われる。ちなみに近似種のセンニンフグは1mになる。
昔から普通にとれてセンニンフグだと思われていた魚種のようだが、京都大の中坊徹次博士が高知県以布利にある大阪海遊館の海洋生物研究所で調査中に発見した日本初記録種なんだそうだ。海遊館から名前をとったという由来がある。回遊していることが名の由来でないのが面白い。

各鰭の鰭条数が少ないこと、体側背面に不規則な模様をもつこと(センニンフグでは小黒点が散在)や体側の銀白色の横帯の幅が広いこと(センニンフグでは幅が狭い)などがセンニンフグとの違いのようだ。

キスジヒメジ

kisujihimeji.jpg
標準和名:キスジヒメジ
学名:Pempheris japonica Döderlein,1884
属:スズキ目ヒメジ科ヒメジ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:6.3Cm

特徴など:
高知県以南。インド・太平洋域。内湾の砂泥底にすむ。25Cm前後になるようだ。尾鰭上葉に2~4本の暗赤色の斜走帯がある。

WEBさかな図鑑への投稿が2件しかなく、釣り魚としては馴染みが薄いのか、はたまた個体数が少ないのか稀少な魚なのかも知れない。

ツマグロハタンポ

tumajirohatanpo173.jpg
標準和名:ツマグロハタンポ
学名:Pempheris japonica Döderlein,1884
属:スズキ目ハタンポ科ハタンポ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:17.3Cm

特徴など:
相模湾以南、小笠原諸島。~フィリピン。浅海の岩礁域にすむ。15Cm程度が標準的サイズのようなので写真の個体は大きい。
名の通り尾鰭が黒い。ツマ→尾鰭を指す。そのことで、この仲間として多い「ミナミハタンポ」と区別できる。また鱗が細かいことも特徴の1つのようだ。

まとまって獲れないので市場等での取引はほとんどされないが味は良い魚だそうだ。

オキヒイラギ

okihiiragi.jpg
標準和名:オキヒイラギ
学名:Leiognathus rivulatus (Temminck and Schlegel,1845 )
属:スズキ目ヒイラギ科ヒイラギ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:8Cm

特徴など:
琉球列島をのぞく南日本。沿岸のやや深みにすむ。8Cmほど。

ヒイラギより体高が低く、また体に虫食斑がある。名の通り沖で獲れる。ヒイラギ類で定置網等で獲れるもっともポピュラーな種だが宮崎では少ない。鹿児島・錦江湾には多い。

食べても美味しい魚だがあまり値段が付かない魚のようだ。

ヒメヒイラギ

himehiiragi.jpg
標準和名:ヒメヒイラギ
学名:Leiognathus elongatus (Günther,1874 )
属:スズキ目ヒイラギ科ヒイラギ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:8.3Cm

特徴など:
琉球列島を除く南日本。インド・西太平洋域。沿岸浅所にすむ。12Cmほど。
ヒイラギ科の中で最も体高が低く細長い。

他のヒイラギ科の魚同様に味は良いようだ。

クロコハゼ

kurokohaze.jpg
標準和名:クロコハゼ
学名:Drombus sp.
属:スズキ目ハゼ科クロコハゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:3.7Cm

特徴など:
和歌山県、高知県、宮崎県、南西諸島。汽水域にすむ。5Cmほど。

胸鰭上部に遊離軟条はなく、胸鰭基底上端に白色斑がある。雌は暗褐色で体側に不規則な淡色斑がある。雄の第1背鰭には黒色斑がある。
河口域に生息するが内湾にも現れる。泥底や砂泥底の転石周辺や枯れ葉が堆積したところを好むよう。

クモハゼ

kumohaze.jpg
標準和名:クモハゼ
学名:Bathygobius fuscus (Rüppell,1830 )
属:スズキ目ハゼ科クモハゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:7.6Cm

特徴など:
狭湾・千葉県~与那国島。朝鮮半島、中国、台湾。インド洋、大平洋、紅海。磯の潮溜まりや内湾浅所、珊瑚礁の潮間帯にふつうにすむ。河口の転石下にもすみ、水温や塩分変化に強い。8Cm程度。

第一背鰭に黄色い縁取りがある。タイトプールで結構見られる種のようだ。

ドチザメ

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標準和名:ドチザメ
学名:Triakis scyllium Müller and Henle,1841
属:メジロザメ目ドチザメ科ドチザメ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:70Cm

特徴など:
北海道南部以南の日本各地、東シナ海。日本海大陸沿岸、渤海、黄海、台湾。内湾の砂地や藻場、汽水域にもはいる。1.5mになる。

水族館などではもっとも見られるサメの一種で、環境変化に対応しやすく飼育しやすいそうだ。胎生で、多いときには20尾以上の子どもを産む。味はよく、くせがないため湯引きなどして酢味噌などで食べるのがよいよう。

ホロヌメリ

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標準和名:ホロヌメリ
学名:Repomucenus virgis (Jordan and Fowler,1903 )
属:スズキ目ネズッポ科ネズッポ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:9.3Cm

特徴など:
若狭湾~長崎、小名浜~高知、東シナ海。水深40~100mの砂泥底にすむ。10Cm程度。
写真は雄型のよう。
写真の通り、第1背鰭の軟条が著しく長く伸び、尾鰭の後端が鋭くとがっている。また第一背鰭が白っぽいことなどが特徴のよう。

マルヒラアジ

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標準和名:マルヒラアジ
学名:Carangoides caeruleopinnatus (Rüppell,1830 )
属:スズキ目アジ科ヨロイアジ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年6月
写真の魚のサイズ:10.8Cm

特徴など:
南日本。インド・西太平洋域。内湾などの沿岸浅所にすむ。宮崎での撮影写真は10Cm程度の若魚が多いけど、屋久島あたりの情報だと40Cmというサイズになるようだ。
若魚のうちは写真の如く、かなり丸い体形だが、成魚では横に伸び印象が違う。ヒシヨロイアジより吻が尖ってない印象があるが、かなり似通っている。

ツマグロイシモチ

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標準和名:ツマグロイシモチ
学名:Apogon ellioti Day,1875
属:スズキ目テンジクダイ科テンジクダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:6.5Cm

特徴など:
駿河湾以南。東シナ海、南シナ海、台湾、フィリピン。水深50~80mの泥底にすむ。10Cm前後とテンジクダイの仲間としてはちょっと大きめの魚。水深も深めの場所に生息しているため漁獲量は少なく流通はしていない。しかし食べて美味しい魚なんだそうだ。

イボダイ

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標準和名:タカクラタツ
学名:Psenopsis anomala (Temminck and Schlegel,1844 )
属:スズキ目イボダイ科イボダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:6.4Cm

特徴など:
松島湾。男鹿半島以南、東シナ海。幼魚は表層性でクラゲの下、成魚は大陸棚上の底層に多い。約20Cmになる。関東ではエボダイとも言われる。また瀬戸内ではクラゲウオとも。
イボダイの卵は浮游卵で、孵化した幼魚期には表層を浮游するクラゲの傘に隠れて生活する。小さなイボダイがクラゲに守ってもらっている様子からクラゲウオなる名がついたようだ。

釣り魚としてはお目にかかる機会は少ないが漁業対象魚としては定番の魚で東シナ海に多い。
干物として、しっとりとしてうま味があり身離れもよいということで人気がある。
新鮮だと体表からかなりの粘液が出ている。これが鮮度のバロメーターになるそうだ。

写真の魚は6.4Cmと小さく、まだ若魚と言える個体。

タカクラタツ

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標準和名:タカクラタツ
学名:Hippocampus trimaculatus Leach,1814
属:トゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:17.5Cm

特徴など:
南日本。韓国、インド洋東部~西部太平洋の熱帯域。沿岸浅所の岩礁域あるいはその付近の砂底や礫底にすむ。成魚で17Cm程度。

頂冠が低く背部に黒色斑が3つあるのが特徴のようだが不明瞭なことも多いよう。

これが魚の仲間というのが不思議だが、ヨウジウオ科は意外と種類も多い。世界中には52属215種あり、日本では20属45種が報告されているんだそうだ。

キヌバリ

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標準和名:キヌバリ
学名:Pterogobius elapoides (Günther,1871 )
属:スズキ目ハゼ科キヌバリ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:6.5Cm

特徴など:
北海道から九州。朝鮮半島南岸。岩礁性の海岸にすむ。お世話になっている「WEB魚図鑑」への投稿数は多く、全国的に数も多い種と思わる。

体側にある、黄色で縁取られた黒色横帯は、太平洋産のもので6本、日本海産のものが7本なんだそうだ。
ハゼ科には珍しく、海の中層から表面近くをゆったりと泳いでいるそうだ。そのためウキ釣りで釣れることがある。

和名の由来は、鱗が細かく表面が滑らかで艶やかなことから、絹布を張ったような魚と言う意味から来ているそうだ。

オオシタビラメ

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標準和名:オオシタビラメ
学名:Arelia bilineata (Lacepède,1802 )
属:カレイ目ウシノシタ科オオシタビラメ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:26.2Cm

特徴など:
愛知県以南。インド・西太平洋。水深50~120mの砂泥底にすむ。45Cmになる。

有眼側の口唇にひげ状物がないこと、鰓ブタが黒いことで、似ているクロクシノシタや他のウシノシタ科の魚と特別できる。大きくなり、漁獲量は少ないようだが高値で取引されるようだ。

ウシノシタ科というグループの名だけど、漢字なら「牛の舌」ということだろう。日本では17種が知られているようだが、確かに牛の舌の姿だ。触るとウナギのような滑り感があって正直気持ち悪い。牛の舌自体を触ったことがないので同じような触感なのか定かではない。

ヒメジ

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標準和名:ヒメジ
学名:Upeneus japonicus (Houttuyn,1782 )
属:スズキ目ヒメジ科ヒメジ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:15Cm

特徴など:
日本各地。インド・西太平洋域。沿岸の砂泥底にすむ。15Cm前後。日本のヒメジ類で最も普通に見られる種のようで、漁獲ではまとまって量が取れるのがこの魚。

普通は尾鰭の上側に縞模様があるが、興奮したときや夜間は赤色のまだら模様が浮き出るようだ。

下顎に2本のひげがあるのが特徴でひげの先には味蕾(みらい)と呼ばれる感覚器官があり、エサを探すのに利用しているというのがヒメジの最大の特徴。

マイワシ

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標準和名:マイワシ
学名:Sardinops melanostictus (Temminck and Schlegel,1846 )
属:ニシン目ニシン科マイワシ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:19.5Cm

特徴など:
宮崎では水産資源として欠かせない魚だが、近年この魚の漁獲高が極端に落ち込んで問題になったことがある。潮の影響なのか獲り過ぎなのか原因が定まってないようだが、大きな流れとして、10~20年周期で捕獲量が上下する・・・という話を聞いたことがある。
一般的にイワシと言えば、この「マイワシ」の事を指す。

日本各地。サハリン東岸のオホーツク海、朝鮮半島東部、中国、台湾。大きな群れをつくって回遊する。

宮崎の居酒屋など、この魚の料理専門店があるほどで、新鮮なら刺身でもとても美味だ。年中出回っている魚だが夏の時期だと脂が乗って美味い。

イワシという呼び名には名の由来が2つあるそうで、「弱し」→「よわし」がイワシとなったという説と「卑しい」→「いやし」→「いわし」の説。

シマウシノシタ

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標準和名:シマウシノシタ
学名:Zebrias zebrinus (Temminck and Schlegel,1846 )
属:カレイ目ササウシノシタ科シマウシノシタ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:22Cm

特徴など:
北海道南部以南の日本各地。水深100m以浅の砂泥底にすむ。25Cm程度になる。約12対の黒褐色の横帯があるのが特徴で、なんとも目立つ様相だ。

他のウシノシタの類と同様に料理しても美味しく食べられるようだが、あまり流通されておらず雑魚扱いされるようだ。

ナガレメイタガレイ

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標準和名:ナガレメイタガレイ
学名:Pleuronichthys sp.
属:カレイ目カレイ科メイタガレイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:9.5Cm

特徴など:
東北地方以南。~東シナ海南部。水深150m以浅の砂泥底にすむ。20Cm程度。

メイタガレイに似るが、有眼側の小黒班が丸いことで区別できる。味比べをするとメイタガレイが随分と美味しいそうだ。しかし見た目で区別されず混同されて流通している場合があるよう。

ちなみに宮崎に生息しているカレイ科の魚は極めて少ないと思われ、この魚もどれほど漁獲されているのか不明。

コウベダルマガレイ

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標準和名:コウベダルマガレイ
学名:Crossorhombus kobensis (Jordan and Starks,1906 )
属:カレイ目ダルマガレイ科コウベダルマガレイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:8.5Cm

特徴など:
写真は無眼側に暗色域があり、コウベダルマガレイの雄と同定されたもの。南日本。水深30m以浅の砂泥底にすむ。12Cm程度の小魚。

手繰網などで混獲され、練製品の原料にされるよう。

ツバクロエイ

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標準和名:ツバクロエイ
学名:Gymnura japonica (Temminck and Schlegel,1850 )
属:エイ目ツバクロエイ科ツバクロエイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年5月
写真の魚のサイズ:62Cm

特徴など:
本州中部以南。~南シナ海。砂泥底に多い。体盤幅は1.2mになる。
尾部は細く短いむち状で、背面に小さな毒針がある。体色は背面がやや緑色を帯びた灰褐色をなし、濃色の小斑点が密布する。

食用とはされないが不味くはないらしい。

ササウシノシタ

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標準和名:ササウシノシタ
学名:Heteromycteris japonica (Temminck and Schlegel,1846 )
属:カレイ目ササウシノシタ科ササウシノシタ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:8.6Cm

特徴など:
千葉県・新潟県以南、東シナ海。黄海。浅海の砂底にすむ。16Cmになる。

採集直後に魚を入れたバケツに手を差し込むと有眼側で吸着する。また水槽で養うと、しばしば側壁に吸着するという行動が見られるそうだ。

ムツ

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標準和名:ムツ
学名:Scombrops boops (Houttuyn,1782 )
属:スズキ目ムツ科ムツ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:不明

特徴など:
北海道以南~鳥島。幼魚は沿岸の浅所にいて、成魚になると水深200~700mの岩礁帯にすむということだが写真の魚は10Cm前後と思われ、幼魚の部類になる。成魚は1mを超えるが一般的には50Cm程度のよう。

市場では安定的に取引され、また高値の高級魚だ。小さくても旨味脂がのっていて刺身、塩焼き、煮つけととてもうまいそうだ。私が小学校時代に親父に連れられてこの魚を狙った船釣りをしたことがあるが、数匹は釣れた思い出がある。しかし味は覚えていないし、その後食べた事はない。

スミツキアトヒキテンジクダイ

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標準和名:スミツキアトヒキテンジクダイ
学名:Archamia dispilus Lachner,1951
属:スズキ目テンジクダイ科アトヒキテンジクダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:6.8Cm

特徴など:
奄美大島以南。西部太平洋、ニューギニア。礁湖内にすむとのことなので、宮崎だと珍しいかもしれない。8Cmになる。
鰓蓋弁の後方付近の体側に、暗赤色の縦型の楕円班があるのが特徴。同種の他種の群れとよく混生しているそうだ。

ツマリカスベ

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標準和名:ツマリカスベ
学名:Okamejei schmidti (Ishiyama,1958 )
属:エイ目ガンギエイ科コモンカスベ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:50Cm

特徴など:
神奈川県から宮崎県までの沿岸。水深20~50mの砂泥底にすむ。成魚で50Cmほど。

モヨウカスベと酷似するが、腹側を見ると区別できるそうで、小さな孔のようなものが散在していて、これをロレンチニ氏瓶といって生き物からでる微弱な電流を感知し、獲物の位置を知る器官なんだそうだ。これが腹鰭前葉起部に達していなければツマリカスベということ。

シロウオ

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標準和名:シロウオ
学名:Leucopsarion petersii Hilgendorf,1880
属:スズキ目ハゼ科シロウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ4Cm

特徴など:
北海道~九州。朝鮮半島。産卵期に海から遡上し河川の下流域で産卵する。6Cmほど。

シラウオと生態も姿も似ていて混同されやすいが、シロウオはハゼ科でシラウオはキュウリウオ科の魚。食用にされる。シロウオは成魚で6Cmほどで、シラウオは10Cmほどになる。
雌の腹部下面には小黒点が1列に並んでいることや後方に脂鰭があるで区別できるようだ。

いずれも生魚の踊り食いが有名で、酢に漬けた生きた魚を噛まずに飲み込む。

エゾイソアイナメ

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標準和名:エゾイソアイナメ
学名:Physiculus maximowiczi (Herzenstein,1896 )
属:タラ目チゴダラ科チゴダラ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ15Cm

特徴など:
函館以南の太平洋岸。大陸棚浅海域に生息する。チゴダラとエゾイソアイナメは分類学的にはまだ研究中というか再検討が必要とされている。40Cmになる。

北日本だとドンコと呼ばれて鍋物の材料にされ重宝されるが、宮崎だと水揚量は少ないと思われる。

ナンヨウボラ

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標準和名:ナンヨウボラ
学名:Moolgarda perusii (Valenciennes,1836 )
属:スズキ目ボラ科タイワンメナダ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ15.5Cm

特徴など:
東京湾以南。インド・太平洋域。内湾の浅所や河川汽水域にすむ。20Cm弱が見られるが、日本に住む個体は成魚ではなく成長過程のようで、成魚ではどれほどなのか定かではない。

胸鰭に1黒点がある。脂瞼が発達しているなどが特徴。
幼魚・若魚の間のボラの仲間の同定基準については研究も発展途上のようで、まだきちんと断定できない部分もあるようだ。個体が少ないこともあり、見つけたら研究者に連絡を入れてみるといい魚なのかもしれない。

コバラ

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標準和名:コボラ
学名:Chelon macrolepis (Smith,1849 )
属:スズキ目ボラ科メナダ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ36Cm

特徴など:
千葉県以南。~インド・太平洋域。沿岸の浅所や河川汽水域~淡水域にすむ。30Cm程度。
寸詰まりな体形と微妙に黄みがかる色彩。および胸鰭基底に金色の横帯がある。

宮崎で普通に見かけるボラは、標準和名「ボラ」が多いと思われるが、実際にはボラ科の魚も種類が多いのでよく見てみたい。ボラの大きな特徴は胸鰭基底上半部に青斑点があるので簡単に同定できるが、これがなければ他の魚・・・「メナダ」「コボラ」「ナンヨウボラ」など・・が考えられるので、きちんと見てみたい部類だ。

イトヒキハゼ

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標準和名:イトヒキハゼ
学名:Cryptocentrus filifer (Valenciennes,1837 )
属:スズキ目ハゼ科イトヒキハゼ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:9Cm

特徴など:
富山湾・千葉県~九州。朝鮮半島、台湾、インド・西太平洋域。砂泥底にテッポウエビと類と共生する。13Cmになる。
頬に多数の小青緑色点を持つ。

防波堤などの内湾の砂泥底に生息しており、噛み付く習性があるので釣れたらちょっと怖い。地域によっては「テカミ」という愛称もあるようだ。