アヤトビウオ

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標準和名:アヤトビウオ
学名:Cypselurus poecilopterus (Valenciennes,1846 )
属:ダツ目トビウオ科ハマトビウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年7月
写真の魚のサイズ:24.5Cm

特徴など:
30Cmになる。房総半島以南の南日本・台湾東部沿岸・東シナ海・太平洋の熱帯海域に生息。

頭が大きく、体が太くて、胸鰭鰭膜上に、多数の黒褐色斑点があるのが特徴。この模様から「もんつき」という名前で親しまれている地域もあるそうだ。

アリアケトビウオ(?)

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標準和名:アリアケトビウオ(?)※未同定
学名:Cypselurus starksi Abe,1953
属:ダツ目トビウオ科ハマトビウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2007年7月
写真の魚のサイズ:約2~3Cm

特徴など:
黒い個体は鰭も黒かったのでアリアケトビウオ?としましたが、日本魚類学界の瀬能宏博士に問い合わせても断定はされませんでした。若いうちは鑑定が非常に困難なのだそうです。ここで見たものは5個体で、うち茶色の個体はツクシトビウオかも知れませんが、これもよく分かりません。
彼らはほぼ一直線に海面をスイスイと泳ぎ、時々スピードを落としてはまた先を急ぎ、常に行動を共にしていました。時々30~50cmの間隔で2~3m先まで海面を飛んでいるのを見ています。こんなに小さい頃からおとなの真似をしているのだと感心させられました。この光景は台風が上陸した翌日の出来事です。多分強風に飛ばされた?のでしょうが、5尾一緒に泳いでいたのは不思議です。あるいは、まさかとは思いますが風雨を避けるために一緒に湾内に入ってきたのでしょうか。たった一度、しかも数分間しか見ていませんが、この5尾は片時も離れようとしませんでした。成長したトビウオはいずれも30cmを越しますが、こんな赤ちゃんトビウオにもおとなとほぼ同じ姿で生き抜くたくましさが備わっていたのです。全世界の熱帯から温帯の海に棲んでいます。(H.Tanaka)

ハマトビウオ

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標準和名:ハマトビウオ
学名:Cypselurus pinnatibarbatus japonicus (Franz,1910 )
属:ダツ目トビウオ科ハマトビウオ属
宮崎地方名:?

30~45Cmにもなる大型のトビウオだ。宮崎の人が見ているトビウオとは、だいたいこの種ではなかろうか?
だから長崎・福岡あたりで「アゴ」として乾燥したトビウオが土産で売っていて、その小ささが気になった事がある。昔はトビウオって1種類だと思っていた。でも宮崎のトビウオが特別に大きいのだと思った。

日本産トビウオって6属29種もあるようで、判断は難しい。

しかし写真の魚の別のアングルでの判断だけど、不分枝軟条が頭に近い方から上1本で、2本目から分かれている。分かれ方が2本目は大きく2つに分かれているだけで、3本目から細かく(2×2×2)に分かれている。
それと背鰭前方鱗だが、かなり判りずらいものの41~42枚のよう。
他に
・胸鰭が長く背鰭基部後端をこえている。
・腹鰭は長くなく、臀鰭基部後端に達していない。
・尾鰭の、とくに下葉が黒くなっている。

などという何とも難解な判断をしてハマトビウオと断定。
(この上の写真だけだと判断は難しい)

一時期はこの魚も激減したようだが最近はまた増えてきているようだ。
春先から沖の釣りに出かけると、船脇を避けるように飛び出して、結構な距離を滑空している姿は見ていて気持ちいい。宮崎南部の都井岬では、夜のトビウオすくいが観光名物だ。光に向かって飛んでくるので、かってに船にトビウオが乗り上げてくる。

その油っ気がない、あっさりした刺身は夏の季節によく合う。焼いても美味しい魚だ。