アオヤガラ

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標準和名:アオヤガラ
学名:Fistularia commersonii Rüppell,1838
属:トゲウオ目ヤガラ科ヤガラ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2006年9月
写真の魚のサイズ:約40Cm

特徴など:
アオヤガラは全長1.5mと大きくなる魚です。サン・マリーナでは50cmほどの大きいものもいますが、15cmくらいのまだ小さな個体も見られます。
彼らは他の魚を食べてしまうハンターで、朝早くからじっと身動きせずに獲物を待っていることが多いのです。よく頭を上にしてその場を動かずにいますが、逆に逃げ足もかなり速いのです。からだは細くて大変しなやかです。一度小さなチョウチョウウオを口から吸い込みくわえている場面に遭遇しました。小魚をあっという間に吸い込みます。
彼らは1尾で泳ぐこともあれば、数尾で一緒に行動することもあります。一度だけ許可を得て採集したことがありましたが、翌朝同じ場所で逃がしています。食用になりますがアカヤガラほど美味しくはないそうです。からだの青いスジと斑点がなかなか綺麗です。実はアカヤガラとの見分けが難しいのでここでの鑑定には自信がありません。アオヤガラは南日本から太平洋・インド洋にかけて広く分布しています。(H.Tanaka)

アカヤガラ

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標準和名:アカヤガラ
学名:Fistularia petimba Lacepède,1805
属:トゲウオ目ヤガラ科ヤガラ属
宮崎地方名:?

特徴など:
トゲウオ目っていうのも、昔の図鑑を見たら「ヨウジウオ目」となっている。これも変わったんだろうな。このグループは10科71属267種なんだそうだ。※「日本の海水魚」より。
トゲウオ目で面白いのは「イトヨ」という魚は淡水魚だし、ヨウジウオ科にタツノオトシゴなどが居るが、おおよそ魚とは思えぬ体型。そして写真のヤガラ科とも同じグループっていうのが不思議だ。
このグループについては、スズキ目とかいろいろ分けて残ったものという感じだし独特な進化を遂げておおよそ変な魚となったグループとも感じる。

さて前置きが長くなったが、残念ながらしっかりした写真が残せておらず、暴れるのを足で踏みつけたような画で申し訳ないんだけど、この釣れた魚は体長140Cmほどもあり、この時は全体を写す術を知らなかった。今だったら構想もあるけど、これが釣れる釣りを最近はしてない。
釣った場所は宮崎の沖だけど、アジ狙いだったが結構遠方(深場)で水深60mほどの場所。
自分が持つ船舶免許では行けないポイントだ。

その独特の体型は、体の3分の1ほどを占める吻(ふん)があり、これがストローのような機能を果たし、小魚を吸い込いこむように捕食する。釣れたときは15~20Cm程度の小アジが群れていて入れ食いという中で、ときどきこの魚とマトウダイが同じぐらいの数釣れた。そのアジを捕食してるとすれば、ちょっとびっくりだ。

変な形だけど味はよいと見聞きして知っていたので、その時は吻(ふん)を切り落として身の部分だけ持ち帰って刺身で食べてみた。刺身だと微妙に淡白な感じだったし、臭みなどはまったく感じない。だけど吸い物ダシとしては絶妙で、また京料理だとカツラ剥きで身を取ると聞いた。宮崎だと流通しても、多分需要がなくて安値だと思われる。アマダイなども同じ扱いだ。まあこのあたりの魚も買い得品である。