スズメダイ

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標準和名:スズメダイ
学名:Chromis notata notata (Temminck and Schlegel,1844 )
属:スズキ目スズメダイ科スズメダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2006年9月
写真の魚のサイズ:8~9Cm

特徴など:
14cmになります。スズメダイの中でも最も温帯に適した種類で南日本には多い魚です。
サン・マリーナでは2~3尾見ています。
日本海側にも棲み10度の低水温にも耐える事ができます。
大変地味な魚ですが、背中の後ろにある白い斑点でこの魚だと分かります。干したものは北九州でアブッテカモとして有名ですが、他ではあまり食用にはしていません。
飼育する人もいませんが丈夫です。
千葉県・秋田県から南、東シナ海まで分布します。(H.Tanaka)

シマスズメダイ

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標準和名:シマスズメダイ
学名:Abudefduf sordidus (Forsskål,1775 )
属:スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2007年9月
写真の魚のサイズ:5Cm

特徴など:
18cmになります。全体に灰色で、磯では普通に見られる種類ですが、サン・マリーナではそう多くありません。
2007年9月12日には14~15cm位の大きな個体を見ていますが、動きが速くて写真に撮れませんでした。岸壁に近い場所や船底で見られます。活発に泳ぎ回り他のスズメダイと一緒に行動する事もあります。
雑食性で藻類もよく食べています。背鰭の黄色い模様と尾ヒレ前の黒い斑点が目印です。房総半島から南の西部太平洋からインド洋にかけて分布します。(H.Tanaka)

シチセンスズメダイ(?)

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標準和名:シチセンスズメダイ(未同定)
学名:Abudefduf septemfasciatus (Cuvier,1830 )
属:スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2007年9月
写真の魚のサイズ:5Cm

特徴など:
よく分からないスズメダイです。スジがやや細いので、ベンガルスズメダイかも知れません。5cmで尾が黒い種類は図鑑で見当たりません。
サン・マリーナで見たのは2尾だけで、他のスズメダイと一緒に行動していました。

シチセンスズメダイは18cmになり、静岡沿岸から太平洋・インド洋にいます。(H.Tanaka)

イチモンスズメダイ

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標準和名:イチモンスズメダイ
学名:Chrysiptera unimaculata (Cuvier,1830 )
属:スズキ目スズメダイ科ルリスズメダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2006年7月
写真の魚のサイズ:2Cm

特徴など:
ただの1度、わずか数秒間しか見ていません。岩陰から出てこようとせず全体像が分かりませんが、この魚で良いと思われます。
幼魚は頭の青いスジと背中の青いリングが目印です。
イチモンスズメダイは7cmになり、和歌山県から西部太平洋・インド洋にまで分布を拡げています。幼魚のうちは人気のある観賞魚ですが、成長するとほとんど見向きされない地味な色になってしまいます。(H.Tanaka)

ロクセンスズメダイ

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標準和名:ロクセンスズメダイ
学名:Abudefduf sexfasciatus (Lacepède,1801 )
属:スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ属
宮崎地方名:?

特徴など:
ぱっと見た目にはオヤビッチャと見分けずらいけど、オヤビッチャの場合はだいたい背中が黄色いので、この黄色を背負ってなければこの魚であるとも想像できる。
そして、尾鰭を見たら一目だ。上下の両葉に黒色帯がある。
その名の由来になると思うが、体側に6本の黒い横帯があり、その内の1本は眼を通る。

オヤビッチャの群れはとても大きいけど、それに混じって釣れる事がある。とても間際らしいし、基本的にリリース魚なので、あまり良く見ずに逃がされてしまうかもしれないが、違いが判っていればそれなりに楽しい。

スズメダイの仲間はサンゴ礁帯や磯の浅所にいるので、釣人の魚というよりダイバーに認知されていて、WEB検索してもダイバーの方が作られたサイトがとても多い。この魚もそんなサイトでよく登場する。

オヤビッチャ

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標準和名:オヤビッチャ
学名:Abudefduf vaigiensis (Quoy and Gaimard,1824 )
属:スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ属
宮崎地方名:?

特徴など:
その名も「オヤビッヤ」だ。何とも外来っぽい名だが、和名である。

WEB検索してその名の由来を調べてみたが、沖縄の方言「あやびっち」が訛ったものだそうだ。綾(=木目細かな模様を織り成したさま)が走ると言う意味ということ。

その姿も変わっている。写真の通り。
何か変わっているのか??だって背中に黄色い模様を担いでるし、紫の帯があるし。

私が行く釣場ではかなりの大型が釣れる。(20Cm前後)
ウキを思いっきり引き込んで、結構勢いがあるのでメジナと勘違いして力が入る。

このお魚は生息数が多いためかWEB上に情報も多いけど、死滅回遊魚とセットで表記されている記事も多い。

死滅回遊魚とは・・・

南方で生まれ、潮に乗り(太平洋・黒潮)関東周辺までの磯場などで成長するが、冬になり水温が15℃以下になるとほとんど死んでしまうはかない魚・・・との事。

その容姿から観賞魚として人気があるようだけど、私が行く釣り場でこの魚が次から次に釣れると嫌気がさしちゃうけどね。

テンジクスズメダイ

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標準和名:テンジクスズメダイ
学名:Abudefduf bengalensis (Bloch,1787 )
属:スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ属
宮崎地方名:?

釣場:南郷町大島

特徴など:
スズメダイ科の魚で横筋がある魚は割りと種類が少ないが、その中の1つである。

ちなみに魚の帯について。
縦筋と横筋があるが、縦筋は頭から尾にかけての筋で、横は背から腹に向かう筋だ。イシダイなら横筋。

テンジクスズメダイはさほど釣れる魚でもない。だけど、ある特定の場所で3匹釣った。まったく同じ場所なのだ。
この魚が生息する条件を満たしているのかも知れない。

オナビッチャはよく釣れるけど、そっくりなので混同されるかも知れないが、写真で比較するとまったくの別魚だと判る。
こんなに違うのに、同じ魚に見えちゃうから不思議。それほど普段は魚の姿をきちんと見てないのだ。

結構大きくなる。最近釣れた魚のサイズは22Cmだった。これぐらいが上限だとは思うけど。

最近、死滅回遊魚という言葉を知ったが、その後考えてみたことに、宮崎だと、もしかしたら死滅しないかも知れない。
水温が15℃以下にならないと思う。だからなんとか生き延びて大きくなるのかもしれない。

※15℃って温度は真冬の真夜中に表層温度を測った事があるので、それが根拠の話だが、その時の水温が浅場で14℃で、ちょっと深場で16℃だった。真夜中である。

コガネスズメダイ

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標準和名:コガネスズメダイ
学名:Chromis analis (Cuvier,1830 )
属:スズキ目スズメダイ科スズメダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
この魚はちょっと深場じゃないと釣れないかもしれない。磯場からの姿見はできない。

オレンジ色の魚体が綺麗な魚で、大きさもスズメダイ科としては結構なものである。(20Cm弱ぐらい)

船釣りのイサキやマアジを狙うサビキ釣りなどで時々姿を見かけるが、大きな群れで動くわけではないらしく連続しては釣れない。

ちなみにスズメダイの仲間の情報ってWEB上ではとても少ないし、図鑑でも詳しくないのは、この仲間達って見た目にはかわいいけど釣りでは嫌われぎみだし興味が沸かない魚なんだろうな。そうすると案外研究されてない部類なのかもしれない。

ナガサキスズメダイ

006546.jpg標準和名:ナガサキスズメダイ
学名:Pomacentrus nagasakiensis Tanaka,1917
属:スズキ目スズメダイ科ソラスズメダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
「ナガサキ」なる地名が付くものの長崎にのみ生息するとか、長崎に多いという事でもなく、標本採取された場所が長崎だったということ。

いたって南日本の至る場所に生息している魚のようだ。大きなものは12Cmほどになるようだが、写真の魚も10Cm程度ではあっただろう。だからスタンダード種の「スズメダイ」だと思った。撮影のために鰭を広げたら、なんとなく尾鰭・尻鰭の先が長くて図鑑で調べた次第だが、大きなものは写真の如く灰色で面白い魚とは言えない。

でもWEB検索してみると、幼魚のコバルトブルーの写真も多い。
美しいコバルトの色に尾鰭前上部に大きな黒斑点がある。

夏時期、宮崎ではさほど目立たないけど沖縄の浜あたりだとコバルトブルーの小さなスズメダイの仲間達が綺麗だ。ソラスズメダイが多いんだと思われるけど、クジャクスズメダイとか、この幼魚も居ると言う事なので、これが覗いて区別できるほどの知識が欲しいもんだ。

クマノミ

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標準和名:クマノミ
学名:Amphiprion clarkii (Bennett,1830 )
属:スズキ目スズメダイ科クマノミ属
宮崎地方名:?

特徴など:
クマノミ属って日本に6種居るそうで、ダイバーはイチハマ・ニクマ・サンカクレ・セジロ・ハナビラ・トウアカと呼んで覚えるそうだけど、順番に標準和名では、ハマクマノミ、クマノミ、カクレクマノミ、セジロクマノミ、ハナビラクマノミ、トウアカクマノミ、と言う。

もっとも有名なクマノミは、「カクレクマノミ」で映画「ファインディング・ニモ」のモデル。イソギンチャクに隠れて、子供を育てる様が紹介されることも多いから知られる存在だろう。

釣り魚というよりも、ダイバーの対象魚だけど、私は釣ってしまった。まさか釣れるなんて・・・

このお魚は雄・雌を見分ける事ができる。
尾鰭の様子からなのだが、雌は色が白っぽくて鰭先が丸まっている。雄は黄色くてとがっている。
従って、写真の魚が雄なんだけど、雄そのものかオカマちゃんなのか。
小さな群れを作るが、もっとも大きなものが雌で次が雄。そして残りは「オカマちゃん」

私が釣った魚はリリースしたけど、その容姿から雌。
もし群れに戻れなければ、その群れの雄が雌になり、残りの「オカマちゃん」のもっとも大きいものが雄になるって事である。

魚って成長するにつけて、性転換するものが結構多いんだよね。
よく聞く魚が「クロダイ」だけど、ベラの仲間などもそのようだ。
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ちなみにこれが雌の写真です

ミツボシクロスズメダイ

004520.jpg標準和名:ミツボシクロスズメダイ
学名:Dascyllus trimaculatus (Rüppell,1829 )
属:スズキ目スズメダイ科ミスジリュウキュウスズメダイ属
宮崎地方名:?

写真のお魚のサイズ:19Cm
釣場:南郷町大島

特徴など:
大型のイソギンチャクがある場所で、クマノミなどと友に生息している魚のようだ。釣り魚としては口が小さすぎてさほど釣れないと思うが、頭のテッペンに大きな白斑点(幼魚のうち)があり、左右にある白い斑点を合わせ3つの星があるのでこの名が付いたのだろう。

幼魚(2~3Cmぐらい)のうちは、真っ黒な魚体に3つの白斑点が目立つ魚だが、大きくなると体は灰色になり、頭の白斑点が目立たなくなる。

釣り暦6年で初めて見た魚だから、多く生息する魚ではないのか?釣れないだけなのか?
だけどネット上には結構なダイバーの情報もあるので珍しい魚という訳ではなさそうだ。