ヌタウナギ
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標準和名:ヌタウナギ
学名:Eptatretus burgeri (Girard,1845 )
属:ヌタウナギ目ヌタウナギ科ヌタウナギ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:43Cm
特徴など:
本州中部以南。朝鮮半島南部。浅海にすむ。60Cmになるよう。
この魚は、釣れたら体からかなりの粘液を出し、暴れまわってゴミを身にまとうので嫌われるらしい。またその様相は気持ち悪く、魚というより無顎類(むがくるい Agnatha)という部類でミミズのようなイメージだ。
地域により食用にするが、韓国の釜山などではこの魚の専門料理店があるほどだ。日本では獲れても処分される事が多いと聞く。
韓国旅行にいくと、「ウナギの革」の財布などが土産品として販売されているのを見るが、実際にはこの魚の革を使った製品なんだそうだ。そんな私も買ってしばらく使っていたが、なかなか丈夫で艶があって奇麗な財布だった。
ウミタナゴ
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標準和名:ウミタナゴ
学名:Ditrema temmincki Bleeker,1853
属:スズキ目ウミタナゴ科ウミタナゴ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:不明
特徴など:
北海道中部以南の日本各地。~朝鮮半島南部、黄海。沿岸のガラモ場や岩礁域にすむ。30Cmになるようだ。
釣魚としては一般的と思われるこの魚も宮崎では極めて珍しい魚で、私はこの写真でしか見たことがない。
銀色かかったマアナゴ型と、赤みかかったアカタナゴ型があり、これらは2007年に学術的には分けられている。
日本魚類学会のサイトの紹介をすると、
Ditrema temmincki temmincki Bleeker, 1853ウミタナゴ(ウミタナゴ科)
D. temmincki Bleeker, 1853 ウミタナゴの学名変更
*D. temminkii pacificus Katafuchi and Nakabo, 2007 マタナゴを新亜種として記載し, D. jordani Franz, 1910 アカタナゴを有効種とした.
Katafuchi and Nakabo (2007) Ichthyol Res 54: 350-366.
とのこと。ちょっと理解しにくいのだが、
アカタナゴ Ditrema jordani
ウミタナゴ Ditrema temminckii temminckii
マタナゴ Ditrema temminckii pacificum
ということのようだ。
ちなみにアカタナゴは鰓蓋の黒色域が鰓蓋に沿って帯状になるのに対して、マタナゴは点状になっている。ウミタナゴは点が2つある。。そして、ウミタナゴには腹鰭の付け根に明瞭な黒点がある。
写真の魚はDitrema temminckii temminckii (ウミタナゴ)となるそうだ。
テンジクガレイ
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標準和名:テンジクガレイ
学名:Pseudorhombus arsius (Hamilton,1822 )
属:カレイ目ヒラメ科ガンゾウヒラメ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:28Cm
特徴など:
愛知県~沖縄県。~アフリカ東岸、オーストラリア東岸。水深30m以浅にすむ。35Cmになる。
煮付けや干物にされるが漁業での漁獲量は少ないようだ。
タマガンゾウヒラメに似ているが、
テンジクガレイは測線上にふたつの斑紋。また背面に無数の虫食い斑紋が見られる。
タマガンゾウビラメは側線を挟んで5つの斑紋がやや規則正しく並ぶ。
という事で区別できる。
ヒラメ科でガンゾウヒラメ属なのに「カレイ」の名が付いているのが不思議だけど、それについてはまた詳しく調べて記載を更新したいと思う。
テンジクダイ
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標準和名:テンジクダイ
学名:Apogon lineatus Temminck and Schlegel,1843
属:スズキ目テンジクダイ科テンジクダイ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:6Cm
特徴など:
北海道噴火湾以南。南シナ海、西部太平洋。内湾から水深100m前後までの砂泥底にすむ。産卵後口の中で卵を保護、孵化させる事が知られている。
食用として流通しており、唐揚で美味しいようだ。天ぷら材料にもされて、「ジャコ天」という名でも知られている。
記載している私「あらら」自身は釣ったことがないが、先日(2008年5月)熊本の天草で釣りメンバーのオフ会があった折り、不知火の道の駅にてこの魚を袋にいっぱい、数百円という価格で販売されていた。実際に売っているのを見たのも初めてだ。
タイリクスズキ
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標準和名:タイリクスズキ
学名:Lateolabrax sp.
属:スズキ目スズキ科スズキ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:45Cm
特徴など:
渤海、黄海。東シナ海と南シナ海の中国大陸沿岸部。朝鮮半島西岸。日本には分布しない外来魚で、スズキの養殖種苗として、日本に大量に持ち込まれ、それが逃げだしている。
淡水魚だと外来種は多く、また交配してわけのわからない魚種が多いが、海水魚の場合は養殖用として持ち込まれ、逃げ出したものか、外国船で稚魚や卵が持ち込まれたケースがあるようだ。
この魚はそんな魚の代表のようなもの。だたし再生産されているのか不明。でも宮崎の門川あたりで捕獲されるということは、それなりに広まっているのだろう。
釣れたら珍しいけど歓迎できない魚だ。
スズキよりも吻が短く頭が小さい。成魚サイズになっても、体側の黒斑が消えずに残る。
ダイナンウミヘビ
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標準和名:ダイナンウミヘビ
学名:Ophisurus macrurhynchus Bleeker,1853
属:ウネギ目ウミヘビ科ダイナンウミヘビ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:43Cm
特徴など:
南日本;インド・西太平洋域、大西洋と広く分布し、内湾の浅いところから水深500mくらいまでにすむ。1.4mになる。時には2mにもなる大物もいるらしい。
内湾での夜釣りなどで釣れる長物としては、マアナゴなどとともに馴染みがある魚。アナゴの仲間に比べると、さらに細長い印象だ。口は大きく裂け、両顎は細く尖っており、よく釣れるホタテウミヘビとはその顔の様相から一目で見分けられる。あるサイトで「魔法使いキャラ」という表現があったが、そんなイメージだ。
食味としては小骨も多く、味も評価は低いようだ。まあリリースしたほうがよい魚かも。
マアナゴ
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標準和名:マアナゴ
学名:Conger myriaster (Brevoort,1856 )
属:ウナギ目アナゴ科クロアナゴ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:50Cm
特徴など:
北海道以南の日本各地、東シナ海。朝鮮半島。沿岸の砂泥底にすむ。江戸前寿司のネタとしては定番でこの魚を知らぬ人は少ないと思うが、たとえばウナギとハモとマアナゴを並べてきちんと言える人は少ないのかも知れない。さらにはこの仲間のゴテンアナゴやハナアナゴ・クロアナゴだったら更に難しいだろう。
簡単には頭部や体に白色点があり、特に側線孔も白斑の中に存在することで容易に他種と区別することができる。
夏の防波堤や浜での夜釣りなどではお馴染みの魚で、夜釣りだと長物と言われる魚の部類はちょっと怖いけど面白い。きちんと見分けたら、小骨は多いけど美味しい魚なのでぜひ持って帰り、食のチャレンジをお勧めする魚だ。
ゴテンアナゴ
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標準和名:ゴテンアナゴ
学名:Ariosoma meeki (Jordan and Snyder,1900 )
属:ウナギ目アナゴ科ゴテンアナゴ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:16Cm
特徴など:
日本各地。~インド洋。浅海の砂泥底にすむ。ゴテンアナゴは体に小白色斑はなく、眼の後縁の上下に暗色斑点があるそうだ。この眼の暗色斑点が、むかし御殿に仕えた女性が眉墨ををつけて下り眉にしたのと似ているとして、田中茂穂博士が御殿穴子と命名したという由来。
成長するとマアナゴに似ているが、さほど大きくならず60Cmほど。写真の魚は15Cmということで、まだ若魚であり、容姿は成魚と異なる。
ヒレコダイ
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標準和名:ヒレコダイ
学名:Evynnis cardinalis (Lacepède,1802 )
属:スズキ目タイ科チダイ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年4月
写真の魚のサイズ:20.5Cm
特徴など:
日本海西部、九州南部、東シナ海南部。東南アジア。沖合の底層に多く、底曳き網で大量に漁獲される。
背鰭第1および2棘は極めて短く,第3,4棘が著しく伸長する(時には第5棘延長)。写真の魚は1~2棘が3棘にくっついていて見ずらいが第3,4棘の伸びがチダイとは随分違う。
臀鰭鰭条数は3棘9軟条。
体側には数条の青色縦帯あるいは青色斑点がある。
体色は淡紅色で体側に濃赤横帯がない。
などの特徴がある。しかしかなりチダイと見分けにくいようだ。
ヒメコトヒキ
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標準和名:ヒメコトヒキ
学名:Terapon theraps Cuvier,1829
属:スズキ目シマイサキ科コトヒキ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:18Cm
特徴など:
南日本。インド・西太平洋域。内湾などの沿岸浅所にすむ。25Cmになる。
釣人にはコトヒキと区別されず、鹿児島だと「イノコ」の愛称で呼ばれるようだが、特徴の黒帯縦筋が直走している。コトヒキはこの線が湾曲している。
コトヒキに比べると生息数はかなり少ないようで、大きな群れでもないが、時折集団で定置網漁で獲れることもあるようだ。小さいので市場での取引はされず、また食味もたいしたことはないらしい。
コバンヒイラギ
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標準和名:コバンヒイラギ
学名:Gazza minuta (Bloch,1797 )
属:スズキ目ヒイラギ科コバンヒイラギ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年3月
写真の魚のサイズ:5Cm
特徴など:
琉球列島。紅海を含み、オーストラリア北部までのインド・西太平洋域。水深55m以浅の沿岸や汽水域の砂泥底にすむ。
とのことだけど、宮崎にも居るようだ。オキヒイラギに似るが体高がある。だけどおそらくこの魚を見て「コバンヒイラギ」と言える方はほとんど居ないだろう。多く生息しているのか定かではない。
宮崎大学で標本もしくは写真を募集されているようなので、見つけたら連絡を入れてください。
管理人の私「あらら」は見たこともないので食味も不明だが、ヒイラギ・オキヒイラギの食味を考えると、かなり美味ではないかと思われる。
コンゴウフグ
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標準和名:コンゴウフグ
学名:Lactoria cornuta (Linnaeus,1758 )
属:フグ目ハコフグ科コンゴウフグ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年2月
写真の魚のサイズ:13Cm
特徴など:
静岡県以南。インド・西太平洋域。内湾の浅所にすむ。45Cmになるそうで、写真の魚はまだ若魚と言える。
写真の通り愛らしい姿形で水族館などでは人気があるが、自宅で養うには、狭い水槽だと、他のハコフグ科の魚同様に皮膚に粘液毒があり、他の魚をだめにしてしまうので注意が必要だ。
幼魚のうちは写真のごとく、黄色の体に多数の黒斑点があるが、成魚だと、その成長の段階により個体によって色彩の変異があるようだ。
キビナゴ
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標準和名:キビナゴ
学名:Spratelloides gracilis (Temminck and Schlegel,1846 )
属:ニシン目ニシン科キビナゴ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年2月
写真の魚のサイズ:10Cm
特徴など:
南日本~東南アジア、インド洋、紅海、東アフリカ。外洋水の影響の強い沿岸で群れてすむ。成魚で約10Cm。
刺身・酢漬け・酢味噌和えなどでとても美味しい魚で、鹿児島県では居酒屋メニューの定番であり名物だ。
5~8月に沿岸に寄るが、夏の夜釣りなどで、船の光に大きな群れで寄ってきて網ですくえるほどだ。肉食魚の釣り餌にもする。
ウチワザメ
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標準和名:ウチワザメ
学名:Platyrhina sinensis (Bloch and Schneider,1801 )
属:エイ目ウチワザメ科ウチワザメ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2007年2月
写真の魚のサイズ:80Cm
特徴など:
サメの名はつくがエイの仲間。
エイとサメの区別だが、簡単に言ってしまえば、鰓孔(さいこう=えらのあな)という部分の話だけど、これが側面に開けば「さめ」で、腹面に開けば「えい」でなんだそうだ。
腹面に鰓孔が開くウチワザメはエイの仲間だ。
60Cmになる。伊豆半島~東シナ海。また「Platyrhina limboonkengi」が同一種という見方があり、そうすると南シナ海まで生息するそうだ。
食べられるけどさほど美味しくはない。
名の通り、うちわのような形をしていて、同じくエイ類の「ヒラタエイ」と似ているが、ウチワザメは尾部の毒棘がないんだそうだ。
カスザメ
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標準和名:カスザメ
学名:Squatina japonica Bleeker,1857
属:カスザメ目カスザメ科カスザメ属
宮崎地方名:?
撮影者:Umizaru
撮影場所:門川町
撮影日:2006年3月
特徴など:
カスザメ目は1科1属なんだそうだ。
サメというより、エイ類に似た扁平した容姿。1.5mになる。北海道~沖縄諸島に生息。
人間には危害を与えないようだ。普段は砂地に生息していて、砂に潜って獲物を待ち伏せするそうだ。砂模様をしているため、海中で探し出すのは難しいそうだ。
また夜行性で、昼間は待ち伏せの狩りをするが、夜になると活発に動き回る。
普段食用とはされないようだが、かなり美味い魚らしい。皮膚はサメ肌であり、刀剣の柄に巻いてすべりを防いだというのは有名なんだそうだ。
