2008年3月 1日

キチヌ

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標準和名:キチヌ
学名:Acanthopagrus latus (Houttuyn,1782 )
属:スズキ目タイ科クロダイ属
宮崎地方名:キビレ

写真のお魚のサイズ:37Cm
釣場:宮崎港

特徴など:
日本産のタイ科クロダイ属の魚は現在5種で「クロダイ」「キチヌ」は一般的に全国(内地)に生息するが、他に「ナンヨウチヌ」「オキナワキチヌ」「ミナミクロダイ」という種が奄美諸島以南には生息しており、いずれもパッと見た目には区別しずらい魚である。とくにオキナワキチヌは2000年以前には「オーストラリアキチヌ」とされておりまだまだ研究が進んでない種である。まあそれは置いといて・・・

キチヌは河口に多いチヌである。

「クロダイ」と比べ身体的に大きな特徴の違いがあるが、目立つのは胸鰭・腹鰭・尾鰭の下部分が黄色い。だからキチヌなんだろうけどこれも大型になるほど黄色が目立たないので「クロダイ」とは区別しにくくなる。だけど明らかに違うポイントがある。魚の中央部分に側線という線が目立ってあるが、ここから背鰭までの鱗の数が違う。クロダイは5枚でキチヌは3.5枚。
この違いを意識しだしたら区別したくて釣れてもワクワクだ。

クロダイに比べ、その食性は更に肉食性というか悪食な気がする。河口で釣れる魚なので河口に住む小動物を餌とする。ゴカイ・モエビなどの動きのよいものが良いが大型を狙うときはマハゼ・シャコなどを使う。クロダイより釣りは簡単だというが小型なら河口に群れていれば入れ食いになることも多いけど、30Cm以上はなかなか難しいかも。クロダイよりちょっと小さいか成長が遅いか50Cmオーバーが釣れたという魚は聞いた事がなく40Cmオーバーだとかなり良型かも。私は本格的に狙った事がないこともあるが、37Cmが最大サイズだ。

この魚、とても美味しい。宮崎だと新富町と佐土原町の境を流れる一つ瀬川河口がとても盛んなのだが小船の上から狙って大型が釣れる。時期的には初冬が美味しいようだが今まで何匹か釣れた魚はいずれも美味しかった。クロダイは個体差があるがキチヌはさほどムラはないと思う。身に薄っすら旨味がある。

一般的は「キビレ」と呼ばれる。狙う人は区別するが初心者なら「クロダイ」もチヌ・キチヌもチヌかもね。釣れて嬉しい1匹だ。

ちょっと興味深い話を聞いた。宮崎産キチヌってちょっと標準的なものと比べて身体的な特徴の違いがあるんだそうだ。まだ公表できない話なんだけど、いずれ面白い展開があるかもしれない。

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